特集 骨盤臓器脱(POP)のすべて-診断と治療の最前線-
疫学・診断 骨盤臓器脱の定義・疫学・リスク因子
古山 将康
1
,
羽室 明洋
,
橘 大介
1大阪市立大学 大学院医学研究科女性生涯医学
キーワード:
危険因子
,
重症度指標
,
骨盤内臓器脱
Keyword:
Severity of Illness Index
,
Risk Factors
,
Pelvic Organ Prolapse
pp.1027-1032
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021321208
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骨盤内臓器の腟ヘルニアである骨盤臓器脱は前方区画(膀胱瘤、尿道過可動)、後方区画(直腸瘤・会陰瘤)、尖端区画(子宮脱・小腸瘤)の下垂と定義される。発症には人種や遺伝素因、分娩や手術などの誘発因子、肥満、腹圧、エストロゲン低下などの助長因子に加えて、加齢の非代償性因子がかかわる多因子疾病である。経腟分娩後の女性の約50%、80歳までの女性の1/9が罹患し、下部尿路症状、性機能低下などのQOLを著しく損なう骨盤底疾病として産婦人科医の対応が必須となる。
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