特集 With コロナ感染症診療―After コロナを見据えて
◉With コロナ感染症診療―診療体制・患者動向・治療の実際
③泌尿器科
梁 英敏
1
,
重村 克巳
1
,
藤澤 正人
2
1神戸大学医学部 泌尿器科 准教授
2神戸大学医学部 泌尿器科 教授
キーワード:
新型コロナウイルス
,
泌尿器科
,
感染対策
Keyword:
新型コロナウイルス
,
泌尿器科
,
感染対策
pp.85-91
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000193
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Withコロナ時代では,感染症内科や呼吸器内科などの一部の診療科のみならず,あらゆる診療科が影響を受けており,泌尿器科診療も例外ではない。今回はWithコロナ時代における泌尿器科診療への影響について主に述べていくことにする。まず外来についてであるが,泌尿器科には尿管ステントや尿道カテーテルの留置・交換を行う検査外来があり,患者との濃厚接触の機会は多い傾向にある。また,そのようなデバイスに関するトラブルや外来化学療法など,多岐にわたる原因から発熱を来たす患者も多い傾向があり,特に発熱患者に対する対応について慎重を期している。対して入院については,手術入院と化学療法入院が主になるが,入院そのものが新型コロナウイルス蔓延のリスクとなり得るため,入院前の新型コロナウイルスPCR検査は直前まで慎重に施行されており,急遽入院が中止になることもある。手術も麻酔科医師への負担が急増したこともあり,以前のように担当医の判断に比重は置かれず,感染制御部などと連携して対応している。これからは新型コロナウイルスのみならず,様々なパンデミックに社会が曝されることが予想され,Withコロナ,Afterコロナに対応できる体制作り,人材育成が急務である。
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