ハイクオリティを維持する軟性内視鏡の洗浄・消毒
■軟性内視鏡の再生処理のポイント❸軟性内視鏡の適切な保管と培養検査
大木 大輔
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科/感染制御部 特任講師
pp.194-199
発行日 2026年7月15日
Published Date 2026/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000643
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本邦において消化器内視鏡診療の役割は拡大しており,検査および治療件数は増加の一途を辿っている。近年,軟性内視鏡検査後の感染症発症リスクは従来の想定よりも高い可能性が指摘されており,さらに施設間でばらつきがあることも報告されている。さらに,汚染された内視鏡に起因するアウトブレイクや,不適切な再処理により重篤な感染症を発症した事例も報告されている。軟性内視鏡を介した感染症は,上部・下部消化管内視鏡や十二指腸鏡において多数報告されており,なかには多剤耐性菌(MDRO:multidrug-resistant organisms)による院内感染も含まれる。このような背景から,内視鏡を介した細菌伝播を防止することは,臨床現場における喫緊の課題である。このため,内視鏡の適切な洗浄・消毒の重要性はますます高まっている。本稿では,内視鏡再処理の標準的な流れを概説したうえで,特に適切な保管方法と内視鏡の細菌培養検査に焦点を当て,本邦および各国のガイドラインをもとに概説する。

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