Special feature 見極めて強化する流行期の感染対策
■Focus❷ヒトノロウイルスに対する環境清拭を再考する
小阪 直史
1
1京都府立医科大学附属病院 薬剤部 薬剤部長
pp.294-299
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000510
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ヒトノロウイルス(Human norovirus:以下,HuNoV)は,急性ウイルス性胃腸炎の原因微生物として知られており,医療機関や老健施設,乳幼児や小児等の集団生活施設においてアウトブレイクを引き起こす。HuNoVによる感染は糞口感染であり,その感染経路は直接感染(人から人の接触)や間接感染(汚染された表面や食品,又は水など)で伝播し,僅かなウイルス粒子数(数個~100 個)を摂取することで成立する。HuNoV の潜伏期間は通常24~48 時間(12 時間~72 時間)であり,症状は48~72 時間続くが多くはその後急速に回復する。
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