Special feature 見極めて強化する流行期の感染対策
■Focus❶流行期に備えた感染症における地域連携ネットワーク構築の重要性
鈴木 潤
1
,
遠藤 史郎
2
1東北医科薬科大学医学部 感染症学教室 講師
2東北医科薬科大学医学部 感染症学教室 教授
pp.288-293
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000509
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新型コロナウイルス感染症(coronavirusdisease 2019:COVID-19)のパンデミックは,世界中の医療システムに前例のない課題を突きつけ,グローバル化・ボーダレス化が進む現代社会において,感染症は瞬時に世界規模で拡大し,大都市圏だけではなくどの地域でも発生する可能性があるという現実を再認識させた(図1)。特にCOVID-19 流行当初は医療リソースの不足や対応の遅れが深刻な問題となり,多くの国で医療崩壊の危機が現実のものとなった。日本でも救急搬送が困難となりCOVID-19 の流行時期に幾度となく医療崩壊を目の当たりにした。このことは,医療リソースが大都市圏に比べて潤沢ではない地域医療の課題を顕在化させ,地域間の協力と情報共有の必要性を改めて考えさせられるものであった。
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