Special feature 見極めて強化する流行期の感染対策
■流行期の疾患の理解と感染対策のポイント❶呼吸器感染症―新型コロナウイルス,インフルエンザ等
宇野 俊介
1
,
長谷川 直樹
2
1慶應義塾大学医学部 感染症学 専任講師
2慶應義塾大学医学部 感染症学 教授
pp.241-246
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000501
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新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は,インフルエンザウイルスと同じくエンベロープを有するRNA ウイルスであり,主として飛沫感染(一部エアロゾル感染)および接触感染によって,上咽頭〜呼吸器系および結膜から感染する。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の潜伏期間は1~14 日間であり,流行株による違いはあるが曝露から5 日前後,近年流行しているオミクロン株では3日前後で発症することが多い。発症前から感染性があり,発症前1~2 日から発症時頃が最も感染性が高いと言われている。感染性は発症後7~10 日間程度続くとされるが,無症候者でも感染性を有することが,感染対策をより困難にしている。
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