Special feature 確実な供給のための最良の再生処理・単回使用
■Focus 最良の内視鏡の再生処理・単回使用
❷内視鏡の洗浄・消毒の実際
山田 雅子
1
,
阿部 清一郎
2
1国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院内視鏡科 看護師/消化器内視鏡技師
2国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院内視鏡科 医長
pp.230-235
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000328
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
内視鏡検査・治療で使用する内視鏡スコープのほとんどで再生処理が認められている。近年,ディスポーザブルの内視鏡も登場しているが,コスト面を考慮すると洗浄・消毒を繰り返し従来からの内視鏡が使用されているのが現状である。Spaulding分類では,適切な器材の使用方法に関連したリスクを「クリティカル(高リスク)」から「セミクリティカル」,「ノンクリティカル(低リスク)」に分類し,これらに基づく器材の再処理時に考慮すべき処理方法を,低水準消毒から滅菌までに順位付けをしている。内視鏡スコープは,セミクリティカルに分類されるため,高水準消毒が要求される。また,内視鏡での感染事故を防ぐ感染管理体制に必要な,洗浄・消毒について,各種のガイドラインが作成されていると共に,内視鏡メーカーからも取り扱い説明書が提供されている。国立がん研究センター中央病院(当院)内視鏡センターでは,「消化器内視鏡の感染防御に関するマルチソサエティ実践ガイド 改訂版」,「消化器内視鏡の洗浄・消毒標準化に向けたガイドライン」3)を参考に,ICT(infection control team)にも相談のうえで当院独自の洗浄マニュアルを作成している。当院内視鏡センターにおける内視鏡スコープの洗浄・消毒および感染管理の実際を紹介する。
Copyright © 2022, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.