特集 もたらす利益は想像以上!口腔ケアが導く感染対策
患者背景別口腔ケアの実践プログラム 実際の取り組みおよび得られる利益 周術期患者
深尾 亜由美
1
1岐阜大学医学部附属病院
キーワード:
ICU
,
歯科用器具
,
気管内挿管法
,
部局間関係
,
周術期管理
,
診療報酬
,
人工呼吸器誘発肺損傷
,
口腔ケア
Keyword:
Dental Instruments
,
Intubation, Intratracheal
,
Intensive Care Units
,
Interdepartmental Relations
,
Perioperative Care
,
Ventilator-Induced Lung Injury
pp.132-136
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2017207837
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周術期管理における口腔ケアの重要性
急性期において,術前の口腔ケアの効果について多くの報告がなされている。食道癌患者では,歯科医師・歯科衛生士が術前の口腔清掃を行うことにより人工呼吸器使用期間,集中治療室(Intensive Care Unit:ICU)入室期間を減少させると報告されている1)。また,開 胸・開腹による食道癌手術患者において,術前 に口腔内の評価,患者指導,歯石除去や専門的歯面清掃,歯科治療などを行うことにより, 肺炎を減少できたと報告されている2)。気管挿 管が長期化する場合などは,誤嚥はある程度発生する可能性がある。口腔ケアにより誤嚥した時に流入する細菌が減量できることから, 誤嚥性肺炎のリスクを減少させることができると考える。したがって,急性期において口腔ケアは肺炎などの感染のリスクを減少させることができ重要なケアであるといえる。
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