特集 多剤耐性グラム陰性菌対策を見直す-『薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン』に向けて
多剤耐性グラム陰性菌の現状 世界と日本の薬剤耐性動向を俯瞰する
金子 幸弘
1
1大阪市立大学 大学院医学研究科細菌学
キーワード:
Acinetobacter
,
グラム陰性細菌
,
Pseudomonas aeruginosa
,
抗細菌剤
,
セファロスポリン耐性
,
国際保健
,
細菌多剤耐性
,
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌
,
Imipenem-Cefoxitin-Hydrolyzing Enzyme
Keyword:
Carbapenem-Resistant Enterobacteriaceae
,
Acinetobacter
,
Anti-Bacterial Agents
,
Gram-Negative Bacteria
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Global Health
,
Cephalosporin Resistance
,
Drug Resistance, Multiple, Bacterial
,
Carbapenemase
pp.85-91
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2018256906
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グラム陰性菌の耐性が世界的にも喫緊の課題となっている。分子疫学の進歩により、いくつかの耐性菌の流行には、特定のクローンや保有する耐性遺伝子が関与していることが知られるようになってきた。アシネトバクターと緑膿菌の耐性菌は、日本と欧米とで耐性率が大きく異なるが、分子系統的に分類すると共通点も見られる。また、腸内細菌科細菌も、欧米で多いKPC産生肺炎桿菌が日本ではほとんど見られない点でやや様相が異なるが、ESBL産生大腸菌は、ST131の流行など、日本と世界の分離状況は類似点も多い。
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