特集 結核・非結核性抗酸菌感染症の今-併発・合併症としての対策を踏まえて
非結核性抗酸菌症の診断 肺MAC症の最新検査・診断法を中心に
林 良典
1
,
岡 秀昭
1地域医療機能推進機構東京高輪病院 感染症内科・総合内科
キーワード:
ELISA
,
感度と特異度
,
気道感染
,
細菌抗体
,
診断用試薬キット
,
肺疾患
,
Mycobacterium avium Complex Infection
Keyword:
Antibodies, Bacterial
,
Enzyme-Linked Immunosorbent Assay
,
Lung Diseases
,
Respiratory Tract Infections
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Sensitivity and Specificity
,
Mycobacterium avium-intracellulare Infection
pp.52-57
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2017146995
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非結核性抗酸菌症は、ヒト-ヒト感染は現在のところ報告されていないが、結核と同じように多剤併用療法が必要であり治療は長期に及ぶ。中でも近年肺MAC症による患者数が増加しており、外来患者の人数の増加が予想され、適切な診断と治療について精通しておく必要がある。慢性的な咳嗽や特徴的な胸部CT所見で疑い、喀痰の検査を施行する。喀痰で2回同一菌種が同定された際に確定診断となるが、必ずしも速やかに治療を開始する必要はない。治療のリスクベネフィット、患者の希望を考慮して、治療へと進むことが一般的である。特異度に優れた血清学的検査の検討も進んでおり、補助的に使用することで今後の診療が変わっていく可能性がある。
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