特集 結核・非結核性抗酸菌感染症の今-併発・合併症としての対策を踏まえて
併発・合併症としての結核の実際 病態・治療・予防まで 肺癌と結核
高森 幹雄
1
1東京都立多摩総合医療センター 呼吸器内科
キーワード:
抗結核剤
,
抗腫瘍剤
,
鑑別診断
,
結核-肺
,
肺腫瘍
,
薬物相互作用
,
結核-潜伏
Keyword:
Antitubercular Agents
,
Antineoplastic Agents
,
Drug Interactions
,
Diagnosis, Differential
,
Lung Neoplasms
,
Tuberculosis, Pulmonary
,
Latent Tuberculosis
pp.14-20
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2017146989
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肺癌と結核の合併は頻度も高い。当院の統計では結核と肺癌の関連が考えられる症例は男性喫煙者が中心であった。鑑別においては肺腺癌・扁平上皮癌などの特徴を理解しつつ結核の特徴的な経気道的陰影や内部性状や空洞陰影を確認することが重要である。その診断ではIGRAsを参考にしつつ、両者合併の可能性も考慮して空気感染予防策を行いつつ気管支鏡検査を行っていく。治療は手術療法では肺結核の治療開始後3週程度経過してからがよく、化学療法ではCYPでの代謝を考慮して投薬していく必要がある。LTBI治療は議論が分かれるところであり症例毎に検討が必要である。
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