特集 結核・非結核性抗酸菌感染症の今-併発・合併症としての対策を踏まえて
併発・合併症としての結核の実際 病態・治療・予防まで 白血病と結核
渡邊 裕介
1
,
中村 造
1東京医科大学病院 感染制御部・感染症科
キーワード:
患者隔離
,
結核
,
抗結核剤
,
白血病
,
予後
,
細菌培養
,
インターフェロンガンマ遊離試験
Keyword:
Antitubercular Agents
,
Leukemia
,
Patient Isolation
,
Prognosis
,
Tuberculosis
,
Interferon-gamma Release Tests
pp.21-27
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2017146990
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血液腫瘍領域での結核菌感染症は、細胞性免疫不全をきたすリンパ性白血病やリンパ系悪性腫瘍を筆頭に、結核菌感染のリスクが増大する。免疫正常者での結核菌感染と比較し、非典型的な病型を示すことがあり、粟粒結核への進行も懸念される。他の多くの微生物も病原体となりうる為、正確な診断が要求される。また潜在性結核の考慮や結核感染を有する白血病患者に対して、治療を行う際には薬剤相互作用にも留意する。日本は先進国の中では結核罹患率が高く、死亡例もいまだ報告される為、適切な診断と治療が求められる。
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