【連載】能登半島の災害から学ぶべきこと(4)
column 災害に強い人工透析部をめざして
白山 早苗
1
1公立能登総合病院 主任看護師
pp.85-85
発行日 2025年8月20日
Published Date 2025/8/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000002256
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透析機器はすべて停止
2024年1月1日の能登半島地震当日、人工透析部では看護師9名、臨床工学技士1名が通常通りの透析業務を行っていました。16時10分、自施設が震度6強の揺れに襲われたとき、独歩21名、護送8名の患者が透析中でした。地震の揺れと同時に、透析機器が揺れて停止し、警報音が鳴り響きました。揺れが収まったときには、壁や天井が一部破損し、粉塵で室内は一面真っ白になり、出入口前の天井から水が滝のように流れ出ていました。返血は不可能となり、一斉に緊急離脱(穿刺針を残した状態で回路を外す)を行い、患者を独歩、護送の順で正面玄関まで避難誘導しました。
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