増大号特集 臨床整形超音波学—エコー新時代、到来。
5 達人オススメ! PTに学ぶ身体所見
—column—解剖と臨床
二村 昭元
1
Akimoto NIMURA
1
1東京医科歯科大学運動器機能形態学講座
pp.656-661
発行日 2020年5月25日
Published Date 2020/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201706
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はじめに
超音波診断とそれに基づく治療は,人体構造に対する形態学的理解を拠り所としている.しかし,その形態学,言い換えれば解剖学は超音波をはじめ,画像診断学の進歩や,関節鏡・顕微鏡視下手術など微細な術野可視化技術の発展に追いついているとは言いにくい状況である.この10年,そのような観点で解剖研究を継続してきたが,各固有関節の詳細を臨床的ニーズや疑問に沿って解析するうちに,点と点をつなげた線状の「抽象化された概念」がいくつか提唱できるようになってきた.以下,運動器エコーに関わる多くの先生方に,聞いていただきたいポイントや期待している事項に関して,私見を踏まえて述べる.
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