【連載】映画と、生きるということ(17)
映画が描く「現代」という恐怖 『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
岩田 健太郎
1,2
1神戸大学大学院医学研究科 教授
2神戸大学医学部附属病院感染症内科 診療科長
pp.76-77
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000002038
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いかにも起きそうな話
イギリス人のアレックス・ガーランドが監督、脚本を務めた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は、2024年に公開された新しい映画だ。アメリカでは、大統領は2期しか務めることができないが、勝手に3期目に突入し、FBI(連邦捜査局)まで解散させた大統領。それに反発した19の州が分離独立を表明し、内戦(シビル・ウォー)に突入していくという架空の物語ではあるが、2025年の私たちは「いかにもアメリカで起きそうな話」として、高いリアリティを持って本作を鑑賞することになる。
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