FOCUS―いま注目のトピックを掘り下げる
ループスアンチコアグラント低プロトロンビン血症症候群(LAHPS)の出血・血栓のパラドックスを克服する
家子 正裕
1
1札幌保健医療大学 保健医療学部 看護学科
pp.490-494
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.32118/mt53050490
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Essence
●LAHPSとはループスアンチコアグラント(LA)陽性者で血漿プロトロンビン活性低下に伴う出血症状を呈する疾患群であり,小児のみならず高齢者でも発症する.
●LAHPSでは重症出血を含む出血症状が主体であるが,LAによる血栓症の合併を認めることもある.
●血漿プロトロンビン活性低下は血中に存在する抗プロトロンビン抗体(aFⅡ-Ab)によって引き起こされるが,中和抗体よりクリアランス抗体が主体である.
●① LA陽性,② 血漿プロトロンビン活性低下,③ aFⅡ-Ab陽性またはFⅡインヒビター陽性(ベセスダ法)が確認できれば,確実にLAHPSと診断できる.

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