薬剤感受性検査データ(MIC)の読み方と耐性菌検査 グラム陽性菌編
3.β-Streptococcus
長野 則之
1
,
長野 由紀子
2
1信州大学医学部 保健学科 検査技術科学専攻
2北里大学大学院 感染制御科学府
pp.273-277
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.32118/mt53030273
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耐性機序・疫学的背景
被検株はペニシリン系薬のペニシリンGのMIC(最小発育阻止濃度)が,米国臨床検査標準化委員会(Clinical and Laboratory Standards lnstitute;CLSI)のM100-Ed34(2024年)に定められている感性ブレイクポイントの≦0.12μg/mLを上回っていることから,ペニシリン低感受性B群レンサ球菌(group B Streptococcus isolates with reduced penicillin susceptibility;PRGBS)と判定される(表1).PRGBSではペニシリン系薬のアンピシリンやセファロスポリン系薬,カルバペネム系薬のMICも上昇する場合がある.また,エリスロマイシン(EM)耐性(MIC>2μg/mL),クリンダマイシン(CLDM)感性(MIC≦0.12μg/mL)と判定される.
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