技術講座 微生物
Streptococcus milleri groupの同定
仲宗根 勇
1
1琉球大学医学部附属病院検査部
pp.15-19
発行日 1998年1月1日
Published Date 1998/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903311
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新しい知見
“Streptococcus milleri” groupはヒトの口腔,咽頭,腸管,腟などの粘膜に常在するレンサ球菌である,1956年,Guthofによって口腔内膿瘍から分離された非溶血性レンサ球菌がS. milleriと呼ばれるようになって以来,この菌種または菌群の分類学的位置づけにはしばしば変更が加えられてきた.
Whileyらは1991年にDNA-DNAハイブリダイゼーションによる解析からS. milleri groupはお互いに独立したS. anginosus,S. constellatus,S. intermediusの3菌種を提案し,さらに8種類の酵素活性を検出することにより,3菌種の鑑別が可能であることを報告した.現在では,Whileyらの報告した数種の酵素を含む同定キットが市販されており,臨床検査においても3菌種の分類は可能となっている.
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