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急増するトコジラミとその対策
金井 信一郎
1
1信州大学医学部附属病院 感染制御室
pp.884-885
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.32118/mt52090884
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トコジラミ流行の概要
トコジラミはかつて南京虫ともいわれ,日本の住宅にもありふれていたが,有機塩素系殺虫剤であるDDT(dichloro diphenyl trichloro ethane)の使用により,1964年の東京オリンピックの頃には,ほとんどみられなくなっていた.しかし,近年になって欧米など海外から再びもち込まれるようになり,インバウンド政策による訪日外国人の増加も相まって,国内でのトコジラミの被害は増加した.その後,コロナ禍において海外との往来は減り,トコジラミ被害もいったん落ち着いていたが,2023年以降は訪日外国人が再び増加し,これに伴い,被害が増え続けている.
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