知っていてほしい義肢装具とその実際
6.体幹装具
遠藤 達矢
1
,
白土 修
1
1福島県立医科大学会津医療センター 整形外科・脊椎外科学講座/リハビリテーション科
キーワード:
体幹装具
,
脊椎疾患
,
腰痛
,
側弯症
,
脊椎外傷
Keyword:
体幹装具
,
脊椎疾患
,
腰痛
,
側弯症
,
脊椎外傷
pp.365-373
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033040365
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
多くの脊椎疾患の治療原則は,あくまで保存療法である.さまざまな要因を考慮し,時に手術治療が行われる.重要な保存療法の1つに装具療法がある.その適応や適切な装具選択法等,必ずしも確立されてはおらず,効果に関するエビデンスも極めて少ないのが現状である.
装具には,大きく市販品(既製品,ready-made)と注文品(特注品, custom-made)に別れる.両者ともに,医師による処方がまず優先される.それを基に,前者では多くの種類から最も適切な装具が選択され,後者では義肢装具士が作製する.医師は,患者が初めて装具を装着する際に,適切なものであるかを評価し,治療中のコンプライアンスをはじめ,治療経過等に関して,全責任を負わなければならない 2).装具療法は,確固たる目的なしに,安易に実施すべきではない.最終的には,然るべき治療経過を踏まえ,装具離脱(weaning)の時期決定を行う.
Copyright© 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.