連載 これだけは知っておこう 臨床栄養学ビギナー道場①
専門用語を英語で理解しておくと,1ランク上がる!
井上 善文
1
Yoshifumi Inoue
1
1千里金蘭大学栄養学部 栄養学科
pp.1034-1042
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn144071034
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前回で完結した私の連載「Medical Nutritionist養成講座」は,一定のレベルに達している方に,さらにレベルアップしてほしいと思って執筆してきましたが,方針を変えてみようと思うようになりました.私,千里金蘭大学の栄養学部で臨床栄養学を教えていますが,どういう感じで学生に教えたらいいのか,悩み中なのです.
先日,まったく医療のことを知らない友人に46年ぶりに会って話をしていたとき,「僕はね,一応,輸液・栄養の専門家として活動しているんですよ」と話したら,「栄養はわかるような気がするけど,輸液って何?」といわれました.「漢字でどう書くの?『ゆ』はどんな漢字?」……これをきっかけに,なるほど,栄養学部の学生だって実は,同じようなレベルなんだ,大学へ入ってはじめて医療としての輸液・点滴・栄養管理などを勉強するんだ,ということに気づきました.現場で働いている管理栄養士さんでも,静脈栄養や経腸栄養について,系統的に勉強していない,習っていない方もおられるのではないでしょうか.
そこで,これから,静脈栄養や経腸栄養をはじめとした臨床栄養学について,初歩の初歩から,私なりに嚙み砕いて解説してみようと思います.登場人物の「DR」は医師,私自身のことです,多分.「StN」は,栄養学部の学生をさします.“student-nutritionist”という意味 MN養成講座第1回(本誌132巻1号)参照 です.「StD」とはしませんでした.“student-dietitian”……ちょっと違う? “dietitian”は食事のことだけのようなニュアンスだから,です.
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