スポット
「CKD診療ガイドライン2023」で起こるCKD治療の変化
小杉 智規
1
Tomoki Kosugi
1
1名古屋大学医学系研究科 腎臓内科学
pp.10-13
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn144010010
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はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)はさまざまな腎疾患を統括する疾患であり,その原因により治療や腎予後が異なる.進行すると不可逆的な疾患,末期腎不全となり腎代替療法(透析療法・腎移植)を必要とする.CKDは心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)や死亡のリスクとなり,糖尿病性腎症や高血圧性腎硬化症といった,生活習慣の是正,食事療法を含む集約的治療による改善が見込まれる病態を含む.日本腎臓学会はCKD診療を担うすべての医療従事者が良質で適切な診療を実践できることを目的として,「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」(以下,本ガイドライン)を2023年6月に発刊した1).
本稿ではその内容を概説する.
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