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第1土曜特集 希少遺伝性疾患の最前線 科学と社会をつなぐ
国際連携と市民参画
-――希少疾患政策の未来へ
Global collaboration and co-creation towards the future of rare disease policy and beyond
河野 結
1
Yui KOHNO
1
1日本医療政策機構マネージャー
キーワード:
医療政策
,
国際連携
,
患者・当事者
,
市民参画
,
生きられた経験(lived experience)
Keyword:
医療政策
,
国際連携
,
患者・当事者
,
市民参画
,
生きられた経験(lived experience)
pp.973-977
発行日 2026年3月7日
Published Date 2026/3/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296100973
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2025年の世界保健総会で,希少疾患がグローバルな医療政策の優先課題としてはじめて明確に位置づけられた.その背景には,275以上の患者・当事者団体と41カ国の声を束ねた国際連携と市民参画の動きがあった.希少疾患は,世界で3億人以上が影響を受けているにもかかわらず,個々の患者数の少なさゆえに見えにくく,政策議論からはこぼれ落ちやすい.こうした構造的なジレンマのなかでも,Orphanetなどの国境を越えたネットワーク型の知の基盤が生まれ,RDI(Rare Diseases International)などの患者・当事者団体の活動や市民参画の動きが国際社会を動かしてきた.国際連携と市民参画を通じて未来を切り拓いてきた希少疾患政策のあり方は,社会の複雑性や多様性に応える新しい形を先取りしている.あらゆる境界を越えた対話のなかで,個別の経験が社会的な課題へと編み直され,集合知が紡がれていくとき,日本から,そしてアジア太平洋地域から,希少疾患政策と社会の未来が広がっていく.

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