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第1土曜特集 頭痛診療の新潮流――神経科学の進歩がもたらす治療戦略
頭痛の疫学,疾病負担および労働生産性への影響
Epidemiology and burden of headache
清水 利彦
1
Toshihiko SHIMIZU
1
1荏原製作所藤沢事業所
キーワード:
片頭痛
,
疾病負担
,
プレゼンティーイズム
,
unmet needs
Keyword:
片頭痛
,
疾病負担
,
プレゼンティーイズム
,
unmet needs
pp.346-349
発行日 2025年8月2日
Published Date 2025/8/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294050346
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国際頭痛分類において,頭痛は “一次性頭痛” “二次性頭痛” および “有痛性脳神経ニューロパチー,他の顔面痛およびその他の頭痛” に分類されている.そのなかで片頭痛は,緊張型頭痛や群発頭痛などとともに “一次性頭痛” に分類されている.わが国における片頭痛の有病率は8.4%,緊張型頭痛の有病率は22.3%,群発頭痛の有病率は約0.07~0.09%とされている.一次性頭痛のなかで片頭痛は幅広い年代で日常生活に対する疾病負担の大きい神経疾患であることが示されている.さらに,アブセンティーイズムおよびプレゼンティーイズムによる経済的損失額が大きいことから,片頭痛は個人の生活のみならず社会にも大きな影響を与えていることが示されている.これらを改善するためにさまざまな治療薬があるが,従来の片頭痛急性期治療薬および予防薬に十分満足していないとするデータが報告され,これまでの治療薬では解決できないunmet needsの存在が示されている.

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