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第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
病態
古くて新しいうつ病の病態仮説:モノアミン仮説
Old but new pathophysiological basis of depression
――Monoamine hypothesis
山脇 洋輔
1,2
,
山脇 成人
2
Yosuke YAMAWAKI
1,2
,
Shigeto YAMAWAKI
2
1第一薬科大学薬学部薬学科薬物学治療分野
2広島大学脳・こころ・感性科学研究センター
キーワード:
うつ病のモノアミン仮説
,
ノルアドレナリン
,
セロトニン
,
将来報酬予測機能
Keyword:
うつ病のモノアミン仮説
,
ノルアドレナリン
,
セロトニン
,
将来報酬予測機能
pp.1029-1035
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131029
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うつ病のモノアミン仮説は1950年代から提唱された古典的病態仮説であるが,三環系抗うつ薬(TCA)をはじめ,抗うつ薬開発において重要な役割を果たしてきた.近年の遺伝子解析,分子生物学,脳機能解析研究などの進展により,モノアミン仮説の限界を補完,発展させる新たな仮説が多く提唱されているが,市販されている抗うつ薬はすべてモノアミン仮説に基づくものであり,現在でも影響力のある古くて新しい病態仮説である.一方,将来報酬予測機能におけるモノアミンの役割に関する計算論的数理モデルが提唱され,セロトニンの減少が目先の報酬選択(衝動性),将来の報酬予測(意欲)の低下に関わることが報告された.うつ病のモノアミン仮説を計算論的神経科学の視点から検証する計算論的精神医学という新しい研究領域が注目されている.本稿では,うつ病のモノアミン仮説の歴史,抗うつ薬開発,将来報酬予測機能などについて概説する.

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