Japanese
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特集 進歩する循環器低侵襲治療
僧帽弁閉鎖不全症に対するTEER(transcatheter edge-to-edge repair)の現状
Current situation of transcatheter edge-to-edge repair for mitral regurgitation
久保 俊介
1
Shunsuke KUBO
1
1倉敷中央病院心臓病センター循環器内科
キーワード:
僧帽弁閉鎖不全症(MR)
,
カテーテル治療
,
経カテーテル僧帽弁クリップ術(TEER)
,
MitraClipTM
,
PASCAL
Keyword:
僧帽弁閉鎖不全症(MR)
,
カテーテル治療
,
経カテーテル僧帽弁クリップ術(TEER)
,
MitraClipTM
,
PASCAL
pp.893-898
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292110893
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わが国で2018年に始まった経カテーテル僧帽弁クリップ術(TEER)は,僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対して最も一般的に行われているカテーテル治療である.経大腿静脈・経心房中隔アプローチで僧帽弁前尖と後尖をデバイスで接合させてMRを減少させる.現在,MitraClipTM G4とPASCAL Precisionを用いて治療を行っているが,デバイスの進化に伴い治療成績も向上しつつあり,90%程度の症例で術後軽度以下のMRが達成できている.器質性MRや心房性機能性MRに対しては,手術リスクが高い患者にTEERを行うことが推奨されている.心室性機能性MRに対しては,薬物治療にTEERを加えることで有意に予後改善効果を得られることが報告されており,心室性機能性MRの標準治療として確固たる位置づけとなってきている.

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