Japanese
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特集 気候変動と医療
医療サービスのカーボンフットプリントと脱炭素
Carbon footprint and decarbonization of healthcare services
南齋 規介
1
Keisuke NANSAI
1
1国立環境研究所 資源循環領域 領域長
キーワード:
カーボンフットプリント(CF)
,
スコープ3
,
ライフサイクル思考
,
脱炭素化計画
Keyword:
カーボンフットプリント(CF)
,
スコープ3
,
ライフサイクル思考
,
脱炭素化計画
pp.237-242
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290030237
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日本の医療,保健,介護を含むヘルスケアセクターは温室効果ガス(GHG)排出量の主要な排出要因である.カーボンニュートラル社会に向けたヘルスケアの脱炭素化は国際的な政策課題となり,ATACH(Alliance for Transformative Action on Climate and Health)に加盟した日本のリーダーシップが期待される.気候変動に影響を与えない医療サービスへの転換には,再生可能エネルギー起源の電力使用,電気自動車の利用,麻酔ガスの代替,空調・調理器具の電化による化石燃料の削減に加え,医薬品と施設建設の脱炭素化を必要とする.脱炭素医薬品などの需要を生み出すことが鍵となるが,“特効薬” があるわけではない.各医療機関のカーボンフットプリントを開示し,医療従事者や施設の “気候変動に与える影響” の見える化によって,脱炭素製品や技術のニーズを顕在化することが第一歩となる.
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