特集 新しいリハビリテーション医療器具
<随想>
私の工夫した治療器具
ダイナミック・フット・プリント
青木 真由美
1
,
成田 稔
1
1国立療養所多磨全生園
pp.546-547
発行日 1979年8月15日
Published Date 1979/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101965
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はじめに
足底にタンニン酸と塩化第二鉄,あるいはインクなどを塗って,白紙の上に直立させ,足底アーチの状態を見るfoot print(足底プリントまたは足底圧痕)という評価法があるが,このような平面的なfoot printからアーチの状態をうかがうことが問題であるのはいうまでもない.この点について,特に水野は1)は,足底プリント扁平足の問題を論ずる中で,「これから足底アーチの高さを測ることは,身長を測るのに物尺を横にかまえる愚に同じ」と極論している.
一方,このような直立位で静止した足底プリントに対して,歩行時の動的な足底プリントをdinamic foot print(ダイナミック・フット・プリント,以下D.F.P.)といい,足底歩行圧回路(walking cycle)に沿った圧痕の強弱(プリントでは濃淡)を評価する.らい療養所においては,つぎに述べる目的からごく一般的な評価法の1つとして行われるが,今回は,その中で我々の行っている方法を紹介したい.
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