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第5土曜特集 血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
血管の臓器・疾患特異性とその変容の制御機構
骨血管の多面性
-――部位による形態学的,および機能的差異
Endothelial cell diversity in bone
――Site-specific morphological and functional variations
伊賀 隆史
1
,
久保田 義顕
2
Takahito IGA
1
,
Yoshiaki KUBOTA
2
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2同解剖学教室
キーワード:
内軟骨骨化
,
血管内皮増殖因子(VEGF)
,
血管新生
,
老化
Keyword:
内軟骨骨化
,
血管内皮増殖因子(VEGF)
,
血管新生
,
老化
pp.1013-1017
発行日 2024年6月29日
Published Date 2024/6/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289131013
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骨の形成,恒常性維持および修復過程において,血管の役割が不可欠であることはすでに知られているが,その詳細な細胞・分子メカニズムについてはいまだ多くの点で不明である.約10年前,ドイツのマックス・プランク研究所に所属するRalf Adamsのグループが,特殊な免疫染色法を用いて骨のなかでも特に骨幹端に存在する特異的な血管のサブタイプであるCD31high/endomucinhigh(H型血管)が,血管新生と骨形成を同期して制御していることを明らかにし,この分野の研究を活発化させた.近年,われわれが見出した骨端部に存在する特異的な血管に関する研究も含め,本稿では部位特異的な骨内血管の形態学的特徴を中心に最新の知見を紹介する.
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