Japanese
English
綜説
尿路癌の血管新生機構と抗血管新生療法
Mechanism of Angiogenesis in Urological Malignancy and Anti-angiogenic Therapy
中川 昌之
1
Masayuki Nakagawa
1
1鹿児島大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Kagoshima University Faculty of Medicine
キーワード:
血管新生
,
尿路癌
,
抗血管新生療法
Keyword:
血管新生
,
尿路癌
,
抗血管新生療法
pp.589-597
発行日 2000年7月20日
Published Date 2000/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903019
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固形腫瘍が増殖,転移していくためには自らを栄養する血管を新生する必要がある。尿路癌には腎細胞癌や膀胱癌など血管新生活性の強いものが多く,血管新生の程度が患者の予後を規定するとの報告が多数ある。血管新生はVEGF,b-FGF,PD-ECGFなどのさまざまな血管新生促進因子が癌細胞あるいはマクロファージなどの間質細胞から産生分泌されて起こる。またこれらの細胞ではインターフェロンα,インターロイキン−1,血小板第4因子などの血管新生抑制因子も産生され血管新生が制御されている。こうした機構を明らかし腫瘍血管新生を抑止できれば尿路癌をはじめとした癌の治療に応用できるであろう。
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