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第1土曜特集 不整脈学の新潮流――基礎研究・医工連携からAIの社会実装まで
不整脈領域におけるAIの発展と社会実装
12誘導心電図の未来
-――深層学習がもたらす新たな価値
Future of 12-lead electrocardiograms
――Unlocking new value through deep learning
中村 知史
1
Tomofumi NAKAMURA
1
1名古屋ハートセンター循環器内科
キーワード:
12誘導心電図
,
深層学習
,
ニューラルネットワーク
Keyword:
12誘導心電図
,
深層学習
,
ニューラルネットワーク
pp.58-63
発行日 2024年4月6日
Published Date 2024/4/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2890158
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心電図の分析は開発から100年の歴史を経て,すでに詳細な検討がなされている.ここに新しい解析手法として人工知能(AI),なかでも深層学習を行う試みが近年注目を浴びている.深層学習により診断精度が高くなるのはもとより,心臓電気生理学の新発見につながる可能性もある.心電図の解析方法としては行列データとしての処理と画像としての処理があるが,どちらも一長一短がある.実用性のあるAIモデルは正確性,堅牢性,解釈可能性を備える必要があり,開発あるいは使用する際にはこのことを念頭に置いておかなければならない.また,費用対効果,倫理,実装,安全性,プライバシーに関する議論は十分とはいえず,AIの急激な発展に法整備が追いついていない側面もある.日本においては,他国に先がけてAI医療機器の認可に柔軟性を持たせる仕組みがある.
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