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連載 緩和医療のアップデート・Vol.2
わが国の緩和ケアがユニバーサル・ヘルス・カバレッジに組み込まれるための今後の課題
Future challenges for the integration of palliative care into Universal Health Coverage in Japan
濵野 淳
1
Jun HAMANO
1
1筑波大学医学医療系緩和医療学
キーワード:
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
,
持続可能な開発目標(SDGs)
,
緩和ケア・アプローチ
Keyword:
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
,
持続可能な開発目標(SDGs)
,
緩和ケア・アプローチ
pp.1008-1011
発行日 2024年3月23日
Published Date 2024/3/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288121008
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◎ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)は,持続可能な開発目標(SDGs)の目標のひとつとされ,「すべての人が適切な予防,治療,リハビリ等の保健医療サービスを,支払い可能な費用で受けられる状態」を指す.世界のホスピス・緩和ケアの普及・啓発に取り組むWorldwide Hospice Palliative Care Alliance(WHPCA)は,UHCには,①すべての人が,健康増進,予防,治療,リハビリテーション,緩和を含むあらゆる医療サービスを基本的で必要不可欠な医療サービスとして利用できること,②人々が医療を受ける際に経済的リスクから守られること,を重要としている.わが国の緩和ケアがUHCに組み込まれるためには,生命を脅かす病に対して緩和ケア・アプローチを提供することも,緩和ケア・サービスのひとつであることを国民,医療従事者が理解したうえで,医療従事者に対する緩和ケア・アプローチの普及・啓発と,緩和ケア・アプローチの実践に対する診療報酬制度も含めた医療制度としての仕組みが必要である.
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