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特集 行動変容による疾病の予防
若年女性の痩せに向けたアプローチ
Approaches to thinness in young women
田村 好史
1
Yoshifumi TAMURA
1
1順天堂大学大学院スポートロジーセンター/スポーツ医学・スポートロジー,同代謝内分泌内科学,同国際教養学部グローバルヘルスサービス領域
キーワード:
痩せ
,
耐糖能異常(IGT)
,
サルコペニア
,
身体活動
Keyword:
痩せ
,
耐糖能異常(IGT)
,
サルコペニア
,
身体活動
pp.822-826
発行日 2024年3月9日
Published Date 2024/3/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28810822
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日本では痩せた女性の割合が特に高く,健康リスクが懸念されている.痩せの状態は糖尿病や骨粗鬆症,サルコペニアなどの疾患リスクを高めることが知られており,特に若い女性に痩せの傾向が顕著である.日本人女性は比較的低い体格指数(BMI)でも糖代謝異常を持ちやすく,運動習慣が少なく,エネルギー摂取量が低いことを起点とした骨格筋量の減少やインスリン抵抗性が大きな要因となっていると推測される.これらの問題を背景に,痩せた女性の健康リスクに対する社会的な認識の向上や,適切な健康指導,運動習慣の促進が必要であると考えられる.痩せ願望の高まりやメディアの影響も痩せ傾向に寄与していると考えられ,これらの問題に対して健診や教育,プロモーションといった社会全体での取り組みが求められている.
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