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第1土曜特集 統合失調症の未来――研究と治療
脳ネットワーク
計算論的精神医学
-――統合失調症の病態理解のための新たなフレームワーク
Computational psychiatry
――A novel research framework for understanding schizophrenia
山下 祐一
1
Yuichi YAMASHITA
1
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第七部
キーワード:
人工知能(AI)
,
ニューラルネットワーク
,
自由エネルギー原理
Keyword:
人工知能(AI)
,
ニューラルネットワーク
,
自由エネルギー原理
pp.588-593
発行日 2023年8月5日
Published Date 2023/8/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28606588
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計算論的精神医学は,数理・データ科学を精神医学に適用する研究手法であり,統合失調症の病態理解についての新しいフレームワークを提供する.特に,精神障害における生物学的レベルでの知見と行動・症状レベルでの変調を結びつけ,“水準間の説明のギャップ” を埋めることが期待される.本稿では,計算論的精神医学における主要な2つの研究アプローチである,“データ駆動型アプローチ” と “理論駆動型アプローチ” について概観し,統合失調症の病態理解に対する計算論的精神医学の試みを紹介する.具体的には,“予測情報処理” 理論に基づく病態仮説を紹介し,その貢献の現状と今後の可能性について考察する.
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