Japanese
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第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療
遺伝子治療製品開発
遺伝子治療の臨床開発にかかる規制
Regulations related to the clinical development of gene therapy
内田 恵理子
1
,
山本 武範
1
,
井上 貴雄
1
Eriko UCHIDA
1
,
Takenori YAMAMOTO
1
,
Takao INOUE
1
1国立医薬品食品衛生研究所遺伝子医薬部
キーワード:
臨床研究法
,
再生医療法
,
カルタヘナ法
,
指針
,
医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン
Keyword:
臨床研究法
,
再生医療法
,
カルタヘナ法
,
指針
,
医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン
pp.488-494
発行日 2023年4月29日
Published Date 2023/4/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28505488
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遺伝子治療の実用化が進み,日本でも臨床開発が活発化している.従来のベクターを用いた遺伝子導入だけでなく,ゲノム編集技術や新型コロナウイルスワクチンで実用化されたメッセンジャーRNA(mRNA)を用いる新たな遺伝子治療の開発も進展している.このような遺伝子治療の臨床開発を日本で行う場合,臨床研究と治験の2つの枠組みがあるが,それぞれ基づく法律や指針が異なり,臨床研究の場合はin vivo遺伝子治療とex vivo遺伝子治療でも別の規制がかかる.臨床研究にかかる複雑な規制は現在見直しが進められている.また,遺伝子治療にウイルスベクターを用いる場合はカルタヘナ法の規制もかかるが,運用改善が進み審査期間は短縮されている.一方,国際共同治験の増加に伴い,規制の国際調和も重要である.医薬品規制調和国際会議(ICH)では,遺伝子治療製品を対象とするガイドラインの作成が進んでいる.本稿では,遺伝子治療の臨床開発を行ううえで対応が必要な法律や指針などの規制の動向について概説する.
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