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連載 医療DX――進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識・Vol.15
ICTとAIを活用して,救急隊と医療機関をシームレスにつなぐ
-―― “情報共有” は医療技術
Seamless connection between emergency services and medical institutions through the use of ICT and AI
中田 孝明
1
Takaaki NAKADA
1
1千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学教授
キーワード:
ICT
,
AI
,
ACES
,
Smart119
,
救急搬送時間短縮
Keyword:
ICT
,
AI
,
ACES
,
Smart119
,
救急搬送時間短縮
pp.220-227
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28503220
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◎社会問題化して久しい「救急たらい回し(救急搬送困難)」は,今も解決されていない.私は情報通信技術(ICT)を活用してこの問題の解決をはかるべく,「救急患者受入強化システム」「救急医療情報システム」を開発し,提供している.この2つは,デジタル化が大きく遅れている救急医療現場の改善に寄与するシステムである.両サービスは千葉大学発の医療スタートアップ企業として,私自身が起業した株式会社Smart119にて提供.会社設立後は,災害時の医療機関の初期対応をサポートする医療事業継続支援システム(レスポンサム)や医師の勤怠管理システム,脳卒中や心筋梗塞等のAI診断プログラムなど,救急隊と医療機関の情報共有をはかって両者のスムーズな連携を促すさまざまなソリューションを開発・提供している.「救急患者受入強化システム」「救急医療情報システム」は,実証実験等によって救急の質の向上に寄与することが示されており,ICTが救急医療現場の変革を促すことが確認された.本稿では,救急隊と医療機関をつなぐ当社ソリューション群について述べる.
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