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第5土曜特集 小児医療の最先端
臨床編
小児の人工呼吸管理とECMO
Ventilatory management and ECMO in children
川野邊 宥
1
,
川崎 達也
1
Yu KAWANOBE
1
,
Tatsuya KAWASAKI
1
1静岡県立こども病院小児集中治療科
キーワード:
人工呼吸管理
,
非侵襲的呼吸補助
,
侵襲的呼吸補助
,
ECMO
Keyword:
人工呼吸管理
,
非侵襲的呼吸補助
,
侵襲的呼吸補助
,
ECMO
pp.422-428
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205422
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非侵襲的呼吸補助はhigh-flow nasal cannula(HFNC),continuous positive airway pressure(CPAP),non-invasive ventilation(NIV)に分類され,小児における研究が蓄積してきている.ウイルス性細気管支炎患者では,修正Wood’s臨床喘息スコア(mWCAS)<3ではHFNCの使用を検討し,mWCASが3~4程度以上からはCPAPの使用を検討するのが妥当であると思われる.侵襲的呼吸補助が必要になった際には,伝統的に小児ではカフなし気管チューブが用いられていたが,小児の気道形態に関する最近の研究結果や,ポリウレタン製のカフありチューブが発売されたことから,小児においてもカフありチューブが用いられることが多くなっている.extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)を用いた呼吸補助としてVV-ECMOがあるが,近年,1カ所のみのカニュレーションでveno venous-ECMO(VV-ECMO)を施行できるダブルルーメンカニュレが発売され,小児においても使用されている.理想的な抗凝固薬や凝固モニタリング方法に関しては今後のさらなる研究が期待される.
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