Japanese
English
TOPICS 病理学
人工知能(AI)を利用した筋病理標本判読アルゴリズム
Deep convolutional neural network-based algorithm for muscle biopsy diagnosis
大久保 真理子
1
,
壁谷 佳典
2
,
西野 一三
1
Mariko OKUBO
1
,
Yoshinori KABEYA
2
,
Ichizo NISHINO
1
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部
2日本IBM
pp.1100-1102
発行日 2022年6月11日
Published Date 2022/6/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281111100
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筋疾患は,主に筋ジストロフィーに代表される先天的な遺伝性筋疾患と,筋炎に代表される後天的な非遺伝性筋疾患に分類される.前者は遺伝学的解析,後者は自己抗体が診断に有用であるが,保険診療で施行できる検査はいまだ多くなく,これらの筋疾患の診断には筋病理診断が重要な役割を果たしている.とくに非遺伝性筋疾患の代表格である筋炎は,治療法が確立されていることから,病理診断による正確な診断が求められる.しかしながら,実際には筋炎と遺伝性筋疾患の病理的所見はしばしば酷似しており,専門医でも診断が困難なことがある.一方,深層学習を用いた画像認識技術を病理画像に適用する研究は近年盛んになってきており,人工知能(artificial intelligence:AI)が活用されているが,希少疾患である筋疾患を対象とした研究は少ない.そこで,今回筆者らは深層学習を用いて,筋病理画像から筋炎であるか否かを判別する筋炎判別モデルの構築を試みた.
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