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第1土曜特集 不眠症──研究・診療の最新知識
不眠症の病態仮説
睡眠状態誤認
Sleep state misperception
有竹 清夏
1
Sayaka ARITAKE
1
1埼玉県立大学大学院保健医療福祉学研究科,同大学保健医療福祉学部健康開発学科検査技術科学専攻
キーワード:
睡眠状態誤認
,
不眠
,
乖離
,
時間認知機能(TEA)
Keyword:
睡眠状態誤認
,
不眠
,
乖離
,
時間認知機能(TEA)
pp.956-964
発行日 2022年6月4日
Published Date 2022/6/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28110956
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不眠症患者の一部は,睡眠中に主観的睡眠時間と客観的睡眠時間の乖離を呈する睡眠状態誤認を呈する.睡眠状態誤認は時間認知機能(TEA)の異常とも考えられている.TEAは覚醒時だけでなく睡眠中にも働いていると考えられており,内分泌系,自律神経系,睡眠構造,心理学的要因などさまざまな因子と関連している.また,睡眠状態誤認には性格傾向や脳皮質活動,脳機能動態,睡眠の不安定性などが関連している.睡眠状態誤認のさらなる病態生理メカニズムの解明は,不眠症患者の治療へおおいに貢献する.
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