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特集 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの新展開――“私らしく生きる” を次世代に
包括的性教育
Comprehensive sexuality education
重見 大介
1
Daisuke SHIGEMI
1
1産婦人科専門医,株式会社Kids Public(産婦人科オンライン代表),東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻臨床疫学・経済学
キーワード:
国際セクシュアリティ教育ガイダンス
,
人工妊娠中絶
,
ヒトパピローマウイルスワクチン(HPV)
,
避妊法
,
包括的性教育(CSE)
Keyword:
国際セクシュアリティ教育ガイダンス
,
人工妊娠中絶
,
ヒトパピローマウイルスワクチン(HPV)
,
避妊法
,
包括的性教育(CSE)
pp.765-768
発行日 2022年5月14日
Published Date 2022/5/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28107765
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日本にはセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR,性と生殖に関する健康と権利)に関わる問題点が複数存在するが,これらに共通する潜在的かつ非常に大きな課題として,“包括的性教育(CSE)” が社会に浸透していないことがあげられる.包括的性教育は,国際的に広く認知・推進されている “性に関する知識やスキルだけでなく,人権やジェンダー観,多様性,幸福を学ぶ” ための重要な概念かつ手段である.国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が中心となって作成された「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」の内容を理解し,包括的性教育を日本社会に浸透させていくことは,女性のSRHRを向上し,ひいてはこれからの日本の未来を明るいものにするために不可欠だと考えられる.そのためには,新しいテクノロジーの活用も含め,さまざまなステークホルダー(子ども,保護者,学校,自治体,医療機関,医療従事者など)が連携して多方面からアプローチする必要があるであろう.
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