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特集 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの新展開――“私らしく生きる” を次世代に
思春期の子どもの保護者への性教育
Sexual education for parents of adolescents
工藤 有里
1
Yuri KUDO
1
1一般社団法人矢島助産院
キーワード:
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)
,
包括的性教育
,
自己肯定感
,
エンパワメント
Keyword:
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)
,
包括的性教育
,
自己肯定感
,
エンパワメント
pp.761-764
発行日 2022年5月14日
Published Date 2022/5/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28107761
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思春期は,性の問題が顕在化する年代といえ,保護者がその予防のために性教育の必要性を強く感じる時期と思われる.学校での性教育は,子どもにとって性の健康の知識や,自分自身の幸せのための自己決定ができるスキルを身につけるのに十分とはいえない.しかし,保護者自身も性教育を受けてこなかったことなどから,保護者が家庭での性教育に自信をもてない場合が多く,保護者への性教育のニーズは高い.保護者が性における正しく最新の知識を得ることだけでなく,セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR;性と生殖に関する健康と権利)の概念と包括的性教育を学ぶことで,保護者自身の性意識やジェンダー意識にも肯定的な変化をもたらし,エンパワメントする可能性がある.そして,それにより保護者が子どもの性を受け入れ寄り添うことができることで,子どもの自己肯定感の向上が期待でき,子どもにとって保護者が味方であると感じられることが,子どもの孤独を防ぎ,トラブル回避にもつながると考えられる.
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