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第1土曜特集 喘息の発症メカニズムと治療・管理
注目の話題
アレルギー性気管支肺真菌症
Allergic bronchopulmonary mycosis
浅野 浩一郎
1
Koichiro ASANO
1
1東海大学医学部内科学系呼吸器内科学
キーワード:
真菌
,
IgE
,
好酸球
,
経口ステロイド薬
,
抗真菌薬
Keyword:
真菌
,
IgE
,
好酸球
,
経口ステロイド薬
,
抗真菌薬
pp.147-150
発行日 2022年4月2日
Published Date 2022/4/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28101147
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アレルギー性気管支肺真菌症(ABPM)の病態を規定する要素は真菌の気道内定着,真菌アレルギー,活性化好酸球により形成される気腔内粘液栓である.従来のABPMの診断基準は主に真菌アレルギー,とくにアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)に対する血清学的検査を重視したものであったが,それ以外の真菌に伴うABPMの診断は困難であった.ABPMの類縁疾患であるアレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎(AFRS)の診断では真菌の存在と好酸球性粘液栓を重要視しており,ABPMの診断においてもそれらの要素を取り入れた新しい診断基準によって診断精度が向上する.ABPMの治療もやはり真菌,IgE,好酸球,粘液栓が治療標的となり,標準治療は経口ステロイド薬と抗真菌薬であるが,再燃例や併存疾患合併例ではIgE,好酸球,粘液栓を治療標的とする抗体医薬の使用を考慮する.
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