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第5土曜特集 現代の臨床研究のための統計学2022――洗練された研究デザインと統計解析を理解してみよう
方法論の近年の発展
バスケット試験,アンブレラ試験,プラットフォーム試験
-――実例を交えて
Basket trial, umbrella trial and platform trial
――with actual examples
山本 英晴
1
Hideharu YAMAMOTO
1
1中外製薬株式会社バイオメトリクス部
キーワード:
マスタープロトコール
,
バスケット試験
,
アンブレラ試験
,
プラットフォーム試験
,
がん免疫療法
Keyword:
マスタープロトコール
,
バスケット試験
,
アンブレラ試験
,
プラットフォーム試験
,
がん免疫療法
pp.435-441
発行日 2022年1月29日
Published Date 2022/1/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28005435
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近年,がん免疫療法を中心に多くの臨床試験が実施されているなかで,より効率的な臨床試験デザインや臨床開発のあり方が求められている.単一または複数のがん種において,いくつかのバイオマーカーとその標的治療の組み合わせを評価する複数のサブ試験を共通のプロトコールで実施する,マスタープロトコールという考え方が広まってきている.マスタープロトコールで実施する試験を試験デザインからバスケット試験やアンブレラ試験に分類することができる.また,バスケット試験あるいはアンブレラ試験を導入した後で,激化する開発領域においてより柔軟な開発プラットフォームを用意して,新たな治療方法や対象患者の追加や中止を前提とした試験デザインをプラットフォーム試験という.本稿ではマスタープロトコールを中心に,バスケット試験,アンブレラ試験,プラットフォーム試験について,代表的な試験や最近の事例を取り上げ,試験の特徴や課題を解説する.
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