Japanese
English
第1土曜特集 脳・神経系の感染症――診断と治療の最前線
脳・神経系の細菌感染症ほか
ライム病とその他のボレリア感染症
Lyme disease and other borreliosis
佐藤 梢
1
,
川端 寛樹
1
Kozue SATO
1
,
Hiroki KAWABATA
1
1国立感染症研究所・細菌第一部
キーワード:
ライム病
,
回帰熱
,
ボレリアミヤモトイ病(BMD)
,
ダニ媒介性
,
ボレリア属細菌
Keyword:
ライム病
,
回帰熱
,
ボレリアミヤモトイ病(BMD)
,
ダニ媒介性
,
ボレリア属細菌
pp.120-127
発行日 2021年4月3日
Published Date 2021/4/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27701120
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近年,わが国においても蚊やダニが媒介する節足動物由来感染症の脅威が増している.マダニ媒介性感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は西日本を中心に死亡例も多く報告されている.日本紅斑熱は直近10年間で患者数が約6倍に増加するとともに,患者発生地も西日本から徐々に関東周辺まで拡大してきた.ボレリア感染症も既知のライム病に加え,2014年には新興回帰熱の一種,ボレリアミヤモトイ病(BMD)が国内にも常在することが明らかとなり,前記感染症の患者数の増加と合わせて,疾患の多様化が進みつつある.そこで本稿では,ダニ媒介性感染症のひとつであるボレリア感染症について,ライム病を中心に疫学的情報,臨床症状や投薬,予防法などについても解説を行った.読者のボレリア感染症における理解の一助になれば幸いである.
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