特集 悪性腫瘍の早期発見に必要な細胞診の目を養う
予防医学における細胞診
三上 芳喜
1
1熊本大学医学部附属病院 病理診断科
キーワード:
細胞診
,
腫瘍
,
診療ガイドライン
,
診断書
,
二次予防
,
腫瘍の早期診断
,
精密検査
Keyword:
Practice Guidelines as Topic
,
Cytodiagnosis
,
Neoplasms
,
Secondary Prevention
,
Early Detection of Cancer
pp.556-559
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/J01436.2022245556
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予防医学において細胞診が果たす役割は、検診への貢献という観点からは限定的であるといわざるをえない。すなわち、子宮頸がん、肺がん検診で用いられているにすぎない。しかし、精密検査においてがんを早期に検出して診断を確定し、最適な治療を選択するために有効なツールとしてその適応が広がっていることも事実で、ゲノム医療が本格化した今日において必須とされる分子遺伝学的解析に必要な検体の確保をも可能にしている。検体採取法の進歩、判定基準と報告様式および臨床的取扱いの指針の確立によって、細胞診はより洗練されたものとなっている。
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