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尋常性ざ瘡治療配合剤 デュアック®配合ゲル クリンダマイシン1%-過酸化ベンゾイル3%ゲル
pp.320-322
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/pdJ.0000000128
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1.開発の経緯デュアック配合ゲルは,Stiefel社(現GlaxoSmith Kline社のグループ会社)が尋常性ざ瘡の外用治療薬として開発した,リンコマイシン系抗菌薬のクリンダマイシンリン酸エステル(クリンダマイシン[CLDM]として1%)と,酸化剤の過酸化ベンゾイル(BPO)を3%含有するCLDM 1%-BPO 3%配合ゲルである.海外では,本剤よりもBPO含有量が多いCLDM 1%-BPO 5%配合ゲル(国内未承認)が1999年にメキシコで初めて承認され,現在80以上の国または地域で承認されている(2014年8月現在).BPO含有濃度が少ないCLDM 1%-BPO 3%配合ゲルは2012年4月にカナダで初めて承認され, 現在18カ国で販売されている(2015年7月現在).CLDMは,尋常性ざ瘡の病態形成に重要な役割を果たすアクネ菌の蛋白合成を阻害することにより,アクネ菌の増殖を抑制する.さらに,アクネ菌のリパーゼ産生を抑制して皮脂中の遊離脂肪酸を減少させることにより,白血球遊走を阻害して抗炎症作用を発揮する.
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