Japanese
English
特集 日常に潜む接触皮膚炎
統計
美容師の職業性接触皮膚炎―当院21症例の検討―
Occupational contact dermatitis in hairdressers―the analysis of 21 cases in our clinic―
小泉 明子
1
,
瀧田 祐子
1
,
西岡 和恵
1
Akiko Koizumi,
1
,
Yuko Takita,
1
,
Kazue Nishioka,
1
1ジョイ皮ふ科クリニック
キーワード:
職業性接触皮膚炎
,
美容師
,
パラフェニレンジアミン
,
システアミン塩酸塩
Keyword:
職業性接触皮膚炎
,
美容師
,
パラフェニレンジアミン
,
システアミン塩酸塩
pp.20-25
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000001906
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美容師は日々洗髪,カット,染毛,パーマなどの手作業を繰り返し行っている.洗浄剤を用いて頻回に行われる水仕事は乾燥,亀裂,角化を主体とする刺激性皮膚炎を高頻度に生じる.その一方で,美容師の職場には染毛剤,パーマ剤,シャンプー,ヘアオイルなどの頭髪用品,ハサミなどの金属製品,手袋や輪ゴムなどのゴム製品など接触原となりうる多くの製品が存在しており,染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミン(PPD)に代表される職業関連アレルゲンによるアレルギー性接触皮膚炎を生じることも少なくない.職場環境に多くのアレルゲンを抱える美容師の職業性接触皮膚炎の診療においては積極的にパッチテストを行い原因となるアレルゲンを明らかにすること,さらにはその結果に基づく適切な生活指導を行うことが皮膚科医に求められる.今回われわれは当院にてアレルギー性職業性接触皮膚炎と診断した美容師21症例について,その臨床症状およびパッチテスト結果を検討したので報告する.
(「はじめに」より)
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