皮膚科医学史
古文書と暴瀉病 その2
服部 瑛
1
,
服部 友保
1
1医療法人はっとり皮膚科医院
キーワード:
古文書
,
暴瀉病
,
県史
,
感染分布図
Keyword:
古文書
,
暴瀉病
,
県史
,
感染分布図
pp.182-187
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000000849
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『暴瀉病ニ付』という古文書は実に衝撃的だった. その後,『安政記聞』という古文書の中にもやはり 暴瀉病(コレラ)を見つけた.幕末,江戸でも上州 でも暴瀉病が蔓延して,その驚きを本誌に「古文 書と暴瀉病」1)と題して報告した.しかしそのとき の感染分布図は限局していた.当然,全国ではど の程度の惨状があったのだろうか,という疑問が 湧いてくる. 何気なく瀬戸内海沿岸に焦点を絞って,愛媛県 在住の友人に同県の調査をお願いした.彼はいろ いろ検索して,県史の中に暴瀉病を見つけてくれ たのである! なるほど,古文書でなくとも,県 史を調べることで感染分布がわかるかもしれない. 都合の良いことに,地元の群馬県立文書館には42 都道府県の県史が陳列されている.早速調べてみ ることにした.(「はじめに」より)
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