特集 好発部位を外れた皮膚病
臨床例
足底に生じた色素性Spitz母斑
松村 泰宏
1
,
大迫 順子
,
楠谷 尚
,
大霜 智子
,
柳原 茂人
,
鶴田 大輔
1浅香山病院 皮膚科
キーワード:
黒色腫
,
皮膚疾患-足部
,
皮膚腫瘍
,
黒色腫-若年性
,
皮膚鏡検査
,
皮膚外科
Keyword:
Foot Dermatoses
,
Melanoma
,
Skin Neoplasms
,
Nevus, Epithelioid and Spindle Cell
,
Dermoscopy
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.69-72
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017115411
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<症例のポイント>Spitz母斑は頭頸部、下肢に好発する母斑細胞母斑の一種である。中でも色素に富み黒色調の強いものは色素性Spitz母斑(pigmented spindle cell nevus,Reed母斑)と呼ばれる。自験例は、足底に生じた2.0×1.5mm大の小さな色素斑であった。ダーモスコピー所見では、病変辺縁のほぼ全周性に太いstreaksが存在し、中央部は汗孔を避けた黒色色素沈着を認め、digitate-typeのstarburst-like patternを呈した。病理組織学的には、両側病変辺縁の表皮下層に腫瘍胞巣が存在しており、ダーモスコピー所見の太いstreaksに対応していると考えた。自験例は、Spitz母斑としては初期病変であったため、中央部の色素沈着は汗孔を避けており、典型的なstarburst patternを呈する前段階であったと推察した。
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