topics
皮膚筋炎の肺病変
長谷川 稔
1
1福井大学 医学部感覚運動医学講座皮膚科学
キーワード:
Amino Acyl-tRNA Synthetases
,
自己抗体
,
皮膚筋炎
,
肺炎-間質性
,
胸部CT
,
IFIH1 Interferon-Induced Helicase
Keyword:
Amino Acyl-tRNA Synthetases
,
Interferon-Induced Helicase, IFIH1
,
Autoantibodies
,
Dermatomyositis
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.529-534
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015270403
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
多発性筋炎(polymyositis:PM)は,横紋筋の炎症と傷害による四肢近位筋の筋痛,筋力低下を主体とする慢性炎症性疾患で,膠原病に分類される.これに加えて特徴的な皮膚症状を有する場合に,皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)と診断される.DMの中には,筋症状がなかったり,軽症のことも珍しくなく,皮膚症状が筋症状に先行することもある.とくに急速進行性間質性肺炎を呈する症例は, 臨床的に筋炎症状のない(検査所見では筋炎所見があるものを含む)clinically amyopathicDM(CADM)であることも多く,診断が遅れる傾向がある.皮膚症状からの早期診断が,予後を左右するといえる.また以前は,DMは特異的な自己抗体があまり検出されないと考えられてきたが,近年になってPM/DMと関連した自己抗体が明らかになってきた.自己抗体の種類によって,間質性肺炎を伴いやすいかどうか,どういうタイプの間質性肺炎を示すかも明らかになってきている.本稿では,DMにみられる肺病変について,皮膚症状や自己抗体との関連も含めて概説する.(「はじめに」より)
Copyright© 2015 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.